超低圧・中性分子高除去RO(逆浸透)膜エレメント「TBW-HRシリーズ」の販売開始について

Mar. 17, 2022

東レ株式会社 
メンブレン事業第3部 

                                   

東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、RO膜の微細孔のサイズと膜の構造を精密に制御することにより、原水中のシリカやホウ素などの中性分子成分の除去性能を大幅に向上させた超低圧RO膜エレメント「TBW-HRシリーズ」の販売を2022年4月より開始します。
本製品は、現行の超低圧RO膜エレメント群において、最も高い不純物の除去性能を有します。本製品の適用により、より高品質で高純度な水の精製が可能となり、半導体製造時の超純水として使用することで配線の微細化に貢献します。
既に社内外の評価で高い除去性能を確認できていることから、超純水製造装置を取り扱う水処理エンジニアリングメーカーを中心に販売を開始する予定です。また、廃水再利用など幅広い用途への展開も計画しています。

近年、小型・高性能化が進む半導体製造などの電子産業においては、配線幅微細化に伴い、製造時に使用される超純水にはより高い純度が要求されています。超純水は、通常、RO膜エレメントで処理した水に電気脱イオン処理などを追加で行うことで得られますが、高純度化のためには、電気脱イオン処理が難しい電気的に中性で粒子径が小さいシリカやホウ素などの中性分子や、低分子量の溶解性有機物のさらなる除去率向上が求められています。

これに対し、東レは、RO膜の微細孔のサイズを精密に制御し、膜のひだ構造を改良することで、低い運転圧力と高い溶質除去性能を両立しながら、中性分子成分の除去率を従来の当社品比2倍に向上させた新たなRO膜エレメントを開発しました。
本開発品を半導体製造プロセスの超純水精製に適用することにより、電子部品の微細化に貢献できます。また、膜の性能向上に伴い、RO膜エレメントを使用した水処理回数の削減や、水処理後に行う電気脱イオン処理などの後工程プロセスの簡略化ができるなどコストダウンも期待できます。さらに、耐薬品性を向上させたことにより、高頻度で薬品洗浄が必要となる廃水再利用用途などへの適用も見込めます。

 RO膜エレメントは、海水淡水化などの飲料水製造や、各種産業用水製造、廃水再利用などの幅広い分野で使用されている水処理膜製品です。東レは、RO膜エレメントの他、除濁用UF膜モジュール ”Toray UF”、排水処理用MBR膜モジュール”Toray MBR” など、幅広い水処理膜と技術サービス力を有し、多種多様な水に対して最適な製品を提供しています。今後も「持続可能な社会の実現」に向け、先端材料の開発・販売に取り組んでまいります。

                                   
                                   
超低圧・中性分子高除去RO(逆浸透)膜エレメントの仕様】
型式 TBW-440HR
塩除去率 99.8%
透過水量 31.0/日
IPA除去率(参考) 95%
SiO2除去率(参考) 99.7%
公称膜面積 412
試験条件:給水圧力0.75MPa、給水温度25℃、給水濃度500mg/L as NaCl、
20mg/L as IPA、
20mg/L as Si、回収率15%, 給水pH7